文月の百合の花に寄せて [日々の出来事]
◇
お久しぶりですsaiaです
前回の記事へは、たくさんの方からたくさんのコメントをいただき、感謝の気持ちで一杯です
みなさま本当にどうもありがとうございました
亡くなった伯母は、隣町に住んでいて、子どもは息子たちだけで女の子がいなかったこともあり、姪である私をとても可愛がってくれました
お料理やお菓子作りが得意で、ケーキやクッキー、マドレーヌを良く焼いていました
針と糸を使う手芸全般、特に刺しゅうが得意で、生徒さんに教えたり、展覧会を開いたり
刺しゅうがある手作りエプロンを、母も私も何枚も縫ってもらいました
また伯母は、独身時代は女子短大で家庭科を教えていたこともあり、マナー全般も詳しく、私にも紅茶の美味しい入れ方や来客時のお茶の出し方などを教えてくれました
絵がとても好きで、私の父に初めて水彩画セット一式を買ってくれたのは父の姉である伯母だったそうです
父が絵を描くようになったのは、それが切っ掛けのようです
花や植物、動物も大好きで、飼っていた犬を良く散歩に連れて行っていました
そして私の従兄弟である息子たちを、社会貢献できる職業に就く人間に、立派に育て上げました
(百合の花 父作 水彩画)
熟年期は、夫である伯父が突然倒れ、献身的に看護
それに加え、同居する祖母の介護の中心となり続けました
祖母を看取り、数年後伯父を看取った頃には、心身の疲労が極限となり、晩年はついに人工透析を受けるようになってしまいました
ここ数年は脚を悪くし、車いすを使う生活を送っていました
それでも、いつも孫のことを心配し家族や親せきのみんなに気を配る、優しい伯母でした
別れは突然にやってきました
夜中に、様子を見に行った従兄が、気持ち悪そうにしている伯母の異変に気がつき救急車を呼び、病院に運んで救命処置をしましたが、その甲斐なく、息を引き取ったそうです
夜が明けて、その知らせを受けた時は衝撃を受けました
「まさか! そんな! なぜ?」と信じられない思いで一杯になりました
涙が溢れました
結局、従兄が、伯母が車いすでも快適に生活できるようにと家を建て替えた、その新築の家に住んだのは、たった数ヶ月だけでした
葬儀の会場には、伯母の刺しゅう作品を飾ったコーナーが設けられました
伯母の生きた証がそこにありました
祭壇には、白いカサブランカを中心に、伯母の好きな花々がたくさん飾られていました
このブログに、庭に咲いたカサブランカの花の記事を掲載した、その数日後に、カサブランカの花に埋もれた伯母に会うことになるとは
何ともやりきれない気持ちになりました
お別れの時、みんなが棺に花を手向けながら、泣いていました
うちの父も母も、泣いていました
娘も、泣いていました
みんなに好かれ慕われたことがよく分かる、伯母とのお別れでした
伯母さん
今までたくさんどうもありがとう
安らかに眠ってください
そして、今日からまたブログの更新を再開します
今まで通りのんびり更新だとは思いますが、みなさま、改めて引き続きどうぞよろしくお願いいたします
=関連記事=
・「ヤマユリとカサブランカ」2016.07.11