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ブルーテンブルク城 1 続 古城のそばのひまわり畑 [ヨーロッパ2017]


先日ひまわり畑を見に行った時、車を降りたついでに遊歩道を散策した

側に小川が流れていて、せせらぎが聞こえて気持ちがいい

少し歩くと右手奥に、玉ねぎ頭のロシア正教会の教会がある
この街に数多くあるカトリックの教会に比べると小さいけれど、古い歴史ある教会

朝昼晩と「シャンシャン シャンシャン」という独特の鐘を鳴らすそうなのだけれど、残念ながら私はまだ聴いたことがない


遊歩道に戻ってくると、今度は左側に見えてくるのが、この Schloss Blutenburg(ブルーテンブルク城)



ブルーテンブルク城(ミュンヘン)
(ブルーテンブルク城の外観 Schloss Blutenburg : München)



お城の周りには小川が流れ込む池があって、白鳥やカモなどの渡り鳥が羽を休めている

人々は近くのベンチに腰を掛け、子ども達は野鳥に餌をあげ戯れている

なんとものどかな風景


その緑の明るい遊歩道の中、お城の入口に向かおうと池の周りをぐるっと歩いていると、突如として黒い群像のモニュメントが



ブルーテンブルク城の近くにあるモニュメント(ミュンヘン)
(ブルーテンブルク城の近くにあるモニュメント)



プレートには大きなブロック体の文字で、戦時中ダッハウ強制収容所から他収容所への、ユダヤ人たちのいわゆる「死の行進」が行われたことが刻まれている


ここはその通り道だったんだ…




そして、お城の正面へ

このブルーテンブルク城は、15世紀(1430年代)に、バイエルン公爵のアルブレヒト3世が狩猟用に建てた城が始まりなのだそう

その後、彼の3番目の息子ジギスムント公爵が礼拝堂を建設し、1488年に完成したのですって


入口前の広場の一角に、若い男女らしき顔の彫刻があるのに気がついた



ブルーテンブルク城の入口前にある男女の顏の彫刻(ミュンヘン)
(ブルーテンブルク城の入口前広場にある男女の顏の彫刻)



何だろう、何かこのお城にまつわる人物の彫刻かな?

下の土台に刻まれている説明文をざっと読んでみると、どうやら(だって細かい文字で長いんだもーん!)、この青年は若きアルブレヒト3世、もうひとりはアグネスという名前の女性のよう

帰って来て調べたところによると、、、このお城には「悲しい恋の物語」が伝わっているらしい

ざっと、こんな感じの物語


後のバイエルン公爵アルブレヒト3世には、父エルンスト公が決めた婚約者がいた

にもかかわらず、彼はアウグスブルクの庶民の娘アグネス・ベルナウアーと恋に落ち、父に黙って結婚しこの城で一緒に暮らした

だが、それに激怒した彼の父エルンスト公に、アグネスはドナウ川で溺死させられてしまう・・・



城内にはあのミヒャエル・エンデの博物館もあるという

さっそく中へ入ってみよう


続く



=関連記事=

古城のそばのひまわり畑」2017.07.14



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コメント 26

うめむす

のどかな風景の中にも、悲しい歴史たちが・・・。
続き、待ってます!
by うめむす (2017-07-21 00:20) 

saia

>うめむすさん
ありがとうございます!!
続き、、、ところが行ったのが遅かったので、大したこと書けないかも…
(;´Д`)ゴメンチャイ

by saia (2017-07-21 01:01) 

yoko-minato

おはようございます。
悲しい恋の物語ですか!
その時代だとやはり庶民の娘との
結婚は許されなかったのでしょう。
それにしても娘の方を溺死させる
考えられないことですね。
by yoko-minato (2017-07-21 04:59) 

saia

>yoko-minatoさん
日本史だとちょうど室町時代の頃で、その頃の日本でも父親が決めた政略結婚が当たり前だったのと、同じ感じだったのかもしれませんね(>_<)
ちょっと分かりづらかったと思うので、「父エルンスト公に」の前に「彼の」を加えて訂正しました(*^^*)

by saia (2017-07-21 06:06) 

ぽちの輔

自分で相手を選べる庶民で良かった^^
by ぽちの輔 (2017-07-21 06:26) 

saia

>ぽちの輔さん
ほんとうに! 私も良かったと思いました!笑
でも許されぬ恋の物語に女性は弱いようです( *´艸`)

by saia (2017-07-21 06:45) 

とし@黒猫

古城と、自分が見て回っている西洋館では、スケールが違いますね。
ホロコーストは負の歴史ですが、一般に中世に欧州で行われたいたことの中には、残酷なものもあります。
日本人だって、打首獄門とかやってた時代ですからね。
そんなことを忘れさせてくれるぐらい、今は平和で、のどかな光景ですね。
by とし@黒猫 (2017-07-21 09:15) 

チャー

ブル−テンブルク城 の写真 空にポッカリの雲 おとぎ話の世界の様ですね
素敵なおこほですね

Nアセチルグルコサミン
効き目がありそうですね (^ ^)
by チャー (2017-07-21 10:47) 

mamii

悲しい恋の物語ですか、昔はどこでも負の遺産がありますね。
by mamii (2017-07-21 12:58) 

saia

>とし@黒猫さん
ホロコースト、ドイツでは各地の記念館の他あちこちでこういったメモリアルモニュメントが立てられているのを見ます。
そう、中世は残酷だったのですよね!
こちらの博物館などでよく中世時代の拷問器具が展示されていますが、恐ろしさに震えてしまいます~:;(∩´﹏`∩);:

by saia (2017-07-21 14:46) 

saia

>チャ―さん
そうなんです、おとぎ話の世界の様でとても可愛いお城♪
こちらではみんな散歩が好きなので、遊歩道の途中にあるこのお城は、そんな生活の中に自然に溶け込んでいる気がしました♪
効き目、ありそう!(^o^)/

by saia (2017-07-21 15:03) 

saia

>mamiiさん
負の遺産、、、この黒い群像のモニュメントを見ると、mamiiさんが経験されたシベリア捕虜収容所時代に通じるものがあるような気がして、胸が痛みます。。。
中世ヨーロッパは、何だかすべてが物語のようです(#^^#)

by saia (2017-07-21 15:15) 

ラック

少女時代、中世ヨーロッパの昔の物語などが好きでした。
このブルーテンブルグ城にまつわるお話で思い出しました。

by ラック (2017-07-21 16:54) 

saia

>ラックさん
わぁ、そうなのですね! ラックさんらしい♪(*^^*)
そう言えば、マーブルちゃんもどことなく中世の物語の挿絵に描かれていそうな風貌ですね!

by saia (2017-07-21 17:26) 

KENT0mg

いい雰囲気ですね~
思わずワーグナーのローエングリン、ワルキューレ、タンホイザーが聞こえてくるようです。
というのは冗談で私はクラシックはど素人です。
ただ、上の三つは全てJRAの馬の名前になっています。
マニアックな情報です。(^^;

by KENT0mg (2017-07-21 19:29) 

ok-rock

お城というと石造りの重厚なイメージですが、こちらはとても可愛い外観ですね。けれど、悲しい歴史を背負っていると知ると、ちょっとイメージが変わります。
ミヒャエル・エンデ博物館、「あかがね色の本」持ってます。次回、期待です!
by ok-rock (2017-07-21 22:20) 

saia

>KENT0mgさん
かなりマニアックな情報をありがとうございます!笑
馬の名前がワーグナーの曲に因んでいるなんて、やっぱり中世の騎士が乗る馬のイメージからでしょうか♪♪
ドイツではワーグナーと言えば、ディズニーランドのシンデレラ城のモデルになった「ノイシュヴァンシュタイン城」を連想する人が多いようです(๑>؂•̀๑)

by saia (2017-07-21 23:57) 

saia

>ok-rockさん
はい、このお城は白い城壁に赤茶色の屋根のコントラストがとても可愛い小さなお城です♪♪
おー、「あかがね色の本」をお持ちでいらっしゃるとは、さすがですねー!
でもごめんなさいok-rockさん、行った時間が遅かったので、博物館はもう閉まっていて中に入れなかったのです(>_<)
今回滞在中にもう一回行ってみたいと思っています。。。

by saia (2017-07-22 00:09) 

DON

やっぱり 空の広さが日本とは違いますね(^^ゞ
by DON (2017-07-22 00:50) 

saia

>DONさん
この日はあいにく曇っていたので、あまり空がキレイなところをお見せできないのが残念なのですが、確かに日本と違うような気がします。
大気中の湿度の違いなのかなぁ(*'▽')


by saia (2017-07-22 02:52) 

トレンダー櫻井

死の行進ですかぁ…うう、想像しただけで怖いです(/o\)
by トレンダー櫻井 (2017-07-22 06:25) 

saia

>トレンダー櫻井さん
うう、そうですね(/o\)
ここは、ポーランドのアウシュヴィッツと並んであまりにも有名なダッハウが近くなので、こういったモニュメントが所々あります。。。

by saia (2017-07-22 07:03) 

ligia

歴史の上に今があることを、
忘れてはいけませんね・・・。
顔の彫刻、大胆で面白いですね!
by ligia (2017-07-23 13:48) 

saia

>ligiaさん
本当にその通りだと私も思います。。。(T_T)
ふたりの顏の彫刻、残念ながらいつ作られたものなのか不明ですが、大胆で面白い、私もligiaさんとまったく同じように感じました!

by saia (2017-07-23 17:29) 

うっかりくま

美しい童話を書くのも、素敵なお城をや彫像を造るのも
人間なら、残酷なことをしてしまうのも人間。。散歩し
しながら複雑になりそうだけど、とても良い風景ですね。
ミヒャエル・エンデ、「モモ」はもちろん「鏡の中の鏡」
も好きでした。閉館してしまったのは残念でしたね。。
かつて2月にノイシュバンシュタイン城に旅行で行った時、
道が凍りバスの暖房も故障し、時間切れで中を見れなかった
悲しい思い出が。トイレに行って終わりでした(><)。

by うっかりくま (2017-07-23 22:22) 

saia

>うっかりくまさん
まるで、この日私が感じたことをそのまま書いてくださったようで、感激です。
ありがとうございます(#^^#)
おー、うっかりくまさん、ノイシュバンシュタイン城に行かれたのですね!
でも中は見られなくても、あのお城は外観を見るだけでも十分価値があると思います♪♪
特に少し離れたマリエン橋から見るお城の美しさは圧巻、まさにシンデレラ城、、、あ、2月だったら危険なのでマリエン橋もきっと閉鎖されてましたよね?
という事は、うっかりくまさん、良い季節の時にゼッタイもう一回行かなくては!笑

by saia (2017-07-23 22:50) 

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